食べ物クイズ
食べ物クイズ 乾物と漬物と保存食の知恵
干す、燻す、凍らせる、漬ける。冷蔵庫のなかった時代から、各地の暮らしを支えてきた保存食をたずねるクイズです。かんぴょう、いぶりがっこ、梅干し、凍み大根、にしんのすし、房切り大根、棒鱈、干し芋、ひじき、かつお節まで、乾物と漬物を集めました。解説に、その土地の知恵と作り方を添えています。かっこの中は読み方です。全10問、全問に声かけ例が付いています。
10問・3択・約20分|全問に声かけ例つき
第1問
栃木県の特産品、かんぴょう。料理に使うとき、ほかの食材にはあまりない、どんなことができる食材として貴重だとされているでしょう?
- 1型に入れて固められる
- 2結ぶことができる
- 3水に溶かして飲める
こたえ2 結ぶことができる
解説
結ぶことができる食材として貴重だとされています。淡白な味が、ほかの食材を引き立てるため、ごま酢あえや卵とじなど、さまざまな料理に使われます。栃木県のかんぴょう生産は全国の99%以上を占めます。夏の夕立が地面を冷やして根の伸びを促すなど、気候にも恵まれた土地です。
声かけ例
「夏の夕立がくる前は、このあたりでは、どんなようすの空や風になりましたか?」
第2問
秋田県の漬物「いぶりがっこ」。漬ける前の大根を、ふつうの天日干しではなく、何にあててかわかすでしょう?
- 1囲炉裏(いろり)の煙
- 2日なたの縁側
- 3冷たい北風
こたえ1 囲炉裏(いろり)の煙
解説
囲炉裏(いろり)の煙です。雪深く日照時間が短い秋田県の内陸南部では、大根を外に干せないので、室内に吊るして囲炉裏の熱と煙で乾かす工夫が生まれました。それが、いぶりがっこの始まりとされます。「いぶり」は燻(いぶ)すこと、「がっこ」は漬物を意味する秋田の方言です。
声かけ例
「寒い夜、家の中で、いちばん人が集まるのはどのあたりでしたか?」
第3問
和歌山県の名産、梅干し。青魚を煮付けるときに、梅干しを1粒か2粒入れることがあります。魚の臭みは、どうなるといわれるでしょう?
- 1臭みが強くなる
- 2臭みが残ったまま変わらない
- 3臭みが抜ける
こたえ3 臭みが抜ける
解説
臭みが抜けるといわれます。梅干しは、そのまま食べたり白米にのせたりするだけでなく、青魚を煮付けるときに1粒か2粒入れる使い方もあります。かつては、土用干しした梅を今年食べる分だけ梅酢に漬け、残りは蔵に保存しておく慣習がありました。
声かけ例
「土用のころ、窓の外や近所から、どんなにおいやようすが伝わってきましたか?」
第4問
長野県の「凍み大根(しみだいこん)」は、冬の寒さを利用して作る保存食です。大根を軒下に干して、どんなくり返しで水分を抜くでしょう?
- 1夜に凍り、昼に解ける
- 2朝にぬれて、昼に乾く
- 3夜に干して、昼にしまう
こたえ1 夜に凍り、昼に解ける
解説
夜に凍り、昼に解けるくり返しです。わらでしばって軒下に干した大根が、夜の寒さで凍り、昼の暖かさで解けるのを何度もくり返して、水分が抜けていきます。「寒干し大根」とも呼ばれ、今も初夏の田植え初めのお祝いにふるまわれることが多い食べものです。
声かけ例
「地域の人が集まるお祝いの日、このあたりでは、ごちそうはどんなふうに振る舞われていましたか?」
第5問
福井県に伝わる「にしんのすし」。にしんは腐りやすいので、頭と内臓を取り除いて、どうしてから野菜と漬け込むでしょう?
- 1煙で燻して色をつける
- 2乾燥させて身欠きにする
- 3酢で煮て骨をやわらかくする
こたえ2 乾燥させて身欠きにする
解説
乾燥させて、身欠きにします。頭と内臓を取り除いて乾燥させた「身欠きにしん」を、だいこんやにんじんなどの野菜と米麹で漬け込み、2〜4週間ほど発酵・熟成させます。主に冬場の保存食として食べられ、お正月にはおせち料理の一品としても出されます。
声かけ例
「お正月の食卓が整うと、ご家庭では、まず何が話題になるものでしたか?」
第6問
熊本県の阿蘇地方で冬に作られる干し大根「房切り大根(ふさきりだいこん)」。一本の大根を、どのように切って干すでしょう?
- 1細くせん切りにして干す
- 2蛇腹(じゃばら)状に切って干す
- 3丸い輪切りにして干す
こたえ2 蛇腹(じゃばら)状に切って干す
解説
蛇腹(じゃばら)状に切って干します。切り離さないように、下側を5mmほど残して切り込みを入れると、生の大根の3倍ほどの長さに伸ばせます。竿にかけて干すと、干す場所をあまりとらず、乾燥も早く進みます。家の軒下に連ねて干される姿は、阿蘇地域の冬の風物詩です。
声かけ例
「冬の日、軒先に干してある食べものを見かけると、このあたりの人たちはどう声をかけあっていましたか?」
第7問
福島県会津若松の郷土料理は「ぼうたら煮」です。鱈(たら)を干した棒鱈(ぼうだら)は、かちかちに硬くなっています。煮られるようにもどすのに、どのくらいかかるでしょう?
- 1半日ほど
- 22日ほど
- 31週間ほど
こたえ3 1週間ほど
解説
1週間ほどです。棒鱈は、数日水に浸してから、さらに何度か煮て、一週間ほどかけてもどします。そのあと煮込むのにも数日かかるので、手間暇をかけた、特別な日の一品になっています。内陸の会津若松では、新鮮な魚が手に入りにくかったため、乾燥させた海産物がよく食べられていました。
声かけ例
「何日も前から支度が必要なごちそうがあると、家の中では、どんなようすが続きましたか?」
第8問
干し芋は、さつまいもを加熱して、皮をむき、切って干したものです。はじまりとされるのは、いまのどの県でしょう?
- 1静岡県
- 2愛知県
- 3鹿児島県
こたえ1 静岡県
解説
静岡県です。静岡県で、さつまいもを煮て薄く切って干す方法が考えられたのが、干し芋のはじまりといわれます。のちに茨城県でも作られるようになり、いまは茨城県が干し芋のシェア全国トップです。保存がきくので、1年を通じて食べられています。
声かけ例
「日持ちのする食べものが家にあると、ご家庭では、どんなときに出てくるものでしたか?」
第9問
三重県の伊勢で作られる干しひじき。収穫したひじきを一度乾かしたあと、どのようにして加熱するでしょう?
- 1焼く
- 2茹でる
- 3蒸す
こたえ3 蒸す
解説
蒸します。伊勢の「蒸し製法」では、一度乾燥させたひじきを、茹でずに蒸して加熱します。蒸すと、水溶性のうま味成分や栄養成分が流れ出にくく、もっちりとした食感になります。ひじきは、ひじきごはんや煮物、酢の物などにして食べられます。
声かけ例
「混ぜごはんが食卓に出てくると、ご家庭では、どんな声があがるものですか?」
第10問
かつお節のうち、カビをつけて熟成させる工程を数回くり返したものは、最高級品とされます。何と呼ばれるでしょう?
- 1荒節(あらぶし)
- 2本枯節(ほんかれぶし)
- 3裸節(はだかぶし)
こたえ2 本枯節(ほんかれぶし)
解説
本枯節(ほんかれぶし)です。かつおを茹でて燻製にしたものが「荒節」、荒節を削ったものが「裸節」、カビをつけて熟成させたものが「枯節」です。数回カビ付けしたものが「本枯節」と呼ばれ、最高級品とされます。かつお節は、だしをとるための調味料として多く使われます。
声かけ例
「朝、台所からだしのにおいがしてくると、家の中はどんなようすになっていましたか?」
声かけ例の使い方
正解を言ったあとに、そのまま読み上げてください。答え合わせで終わらせず、その場の会話につなげるための一言です。 知識を問い直すのではなく、その方の経験を聞く形にしてあります。正解・不正解には触れないので、外した方にも同じように聞けます。
このサイトのクイズは、脳トレや会話のきっかけとして使うものです。認知症の予防や治療の効果をうたうものではありません。