ことわざクイズ
ことわざクイズ 食べものと暮らしの言い伝え
「みょうがを食べると物忘れ」「トビに油揚げをさらわれる」「物言えば唇寒し秋の風」「男は元気、蛸はイボ」など、食べものや暮らしにまつわる言い伝えとことわざの意味をたずねるクイズです。国立国会図書館のレファレンス協同データベースに載った、図書館の調査事例をもとにしています。由来がはっきりしない言葉は、はっきりしないと解説に書きました。かっこの中は読み方です。全10問、全問に声かけ例が付いています。
10問・3択・約20分|全問に声かけ例つき
第1問
「トビに油揚げをさらわれる」。どんな意味のことわざでしょう?
- 1大事にしているものを、横から急に奪い取られること
- 2油揚げをじょうずに料理して、人に喜ばれること
- 3運がよくて、ただで品物がもらえること
こたえ1 大事にしているものを、横から急に奪い取られること
解説
大事にしているものを、横から急に奪い取られることです。当然自分のものになると思っていたものを横取りされて、ぼうぜんとするようすをいいます。トビが油揚げを好むという記載は鳥の事典にはなく、火事場に出る人たちが油揚げを買い占めたことに由来する、という説もあります。
声かけ例
「子どものころ、空を飛ぶ鳥のようすで、覚えている景色はどんなものですか?」
出典: 「トビに油揚げをさらわれる」ということわざがあるが、油揚げはとびの好物なのか?(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第2問
和歌山県に、節分の夜にイワシを食べると、どうなる、という言い伝えがあります。どうなるといわれているでしょう?
- 1足が速くなる
- 2歌がうまくなる
- 3物怖じ(ものおじ)しなくなる
こたえ3 物怖じ(ものおじ)しなくなる
解説
物怖じしなくなる、です。『日本俗信辞典』に「節分の夜にイワシを食えば、物怖じしない(和歌山)」とあります。節分の夜にイワシを食べる習わしは、年中行事の本にも載っています。
声かけ例
「節分の夜は、ご家庭でどう過ごすのが決まりでしたか?」
出典: 節分の日に豆まきの他に門口や軒下にイワシの頭をヒイラギに刺したものを飾る習わしがあるが、イワシの身は…(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第3問
「物言えば唇寒し秋の風」。松尾芭蕉の句から出た言葉です。どんな意味でしょう?
- 1秋の風にふかれると、思ったことを口にしたくなる
- 2よけいなことを言うと、わざわいを招く
- 3はっきりと物を言うと、人から信用される
こたえ2 よけいなことを言うと、わざわいを招く
解説
よけいなことを言うと、わざわいを招く、という意味です。もとの句は、人の短所を言ったあとには、なんとなくさびしい気持ちがする、という意味でした。そこから、よけいなことを言うとわざわいを招く、という意味に変わりました。
声かけ例
「ご近所づきあいで、気をつけていたことは何でしたか?」
出典: 「ものをいえば くちびるさむし」の意味を知りたい。おそらくことわざか俳句だと思われる。(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第4問
「一月往(い)ぬる、二月逃げる、三月去る」。「往ぬる」は「去る」と同じ意味の言葉です。どんな意味の言い回しでしょう?
- 1正月から三月までは行事が多く、あっという間に過ぎる
- 2春先は寒さが長引いて、なかなか日が過ぎない
- 3正月から三月までは出費が多く、お金が出ていく
こたえ1 正月から三月までは行事が多く、あっという間に過ぎる
解説
正月から三月までは行事が多く、あっという間に過ぎてしまう、という意味です。「いぬる」「にげる」「さる」と語呂を合わせて、おもしろくいった言葉です。
声かけ例
「春が近づくと、ご家庭ではどんな支度が始まりましたか?」
出典: 「一月は往ぬる、二月は逃げる、三月は去る」と聞いたことがある。四月はなにかいうのだろうか?(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第5問
「男は元気、蛸(たこ)はイボ」。青森地方で、男の子に元気をつけるときにかける言葉です。吸盤(きゅうばん)が、どうなっているタコほど元気だ、というのでしょう?
- 1数がたくさんある
- 2吸いつく力が強い
- 3色が赤くて濃い
こたえ2 吸いつく力が強い
解説
吸いつく力が強いタコです。生きがよくて元気なタコほど、吸盤の吸いつく力が強いことから、男の子に元気をつけるときにかける言葉になりました。
声かけ例
「港や魚屋さんのようすで、思い出す景色は何ですか?」
出典: 食べ物のタコ、イカにまつわることわざやそれを詠んだ和歌、俳句、川柳などがあれば何でも知りたい(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第6問
「起きて半畳(はんじょう)、寝て一畳(いちじょう)、天下取っても二合半(にごうはん)」。どんな教えのことわざでしょう?
- 1努力すれば、天下を取ることもできる
- 2お米は、一粒も残さず食べなさい
- 3必要以上に、お金や地位を望まない
こたえ3 必要以上に、お金や地位を望まない
解説
必要以上に、お金や地位を望まない、という教えです。人ひとりが占める広さは、起きていて半畳、寝ても一畳にすぎず、天下を取っても、一日に食べる米の量は二合半です。『故事・俗信ことわざ大辞典』では、「起きて半畳、寝て一畳」のあとに「天下取っても二合半」と続く、と説明しています。
声かけ例
「毎日の食卓で、お米のごはんをありがたく感じたのは、どんなときでしたか?」
出典: 昔の日本のことわざで人間が一日に食べる米の量のことを言ったものがある。どのくらいの量か知りたい。(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第7問
「茗荷(みょうが)を食べると物忘れをする」という言い伝えがあります。この言い伝えのもとの話に出てくる、とても物覚えの悪い人は、だれでしょう?
- 1仏陀(ぶっだ)の弟子の周利槃特(しゅりはんどく)
- 2弘法大師(こうぼうだいし)と呼ばれた空海
- 3とんち話で知られる一休さん
こたえ1 仏陀(ぶっだ)の弟子の周利槃特(しゅりはんどく)
解説
仏陀の弟子の周利槃特です。自分の名前さえ忘れてしまうほど物覚えが悪く、名前を書いて首にかけていた、という話が、物忘れの由来として紹介されています。ただし元の出典は特定できず、ほかの説もあります。
声かけ例
「夏の庭や畑で、このあたりでは何が育っていましたか?」
第8問
「山より大きな猪(いのしし)は出ない」。どんな意味のことわざでしょう?
- 1大きな山にこそ、大きな猪がいる
- 2山の猪は、山のぬしには勝てない
- 3入れ物より大きな中身は、入っていない
こたえ3 入れ物より大きな中身は、入っていない
解説
入れ物より大きな中身は、入っていない、という意味です。山を入れ物、猪を中身に見立てた言い方です。だれが言ったのかは不明で、明治より前には見られないようなので、古いことわざではないようです。
声かけ例
「山の動物の話は、子どものころ、どんなところで聞くことが多かったですか?」
出典: ことわざで「山より大きな猪は出ない」とあるが、その意味と誰が言ったのかを知りたいです。(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
第9問
「八朔(はっさく)は麦饅頭(むぎまんじゅう)の食い終い」。どんなことをいうことわざでしょう?
- 1八朔の節供から、麦饅頭を売り出すこと
- 2八朔の節供に麦饅頭を食べて、貯えの小麦がなくなること
- 3八朔の節供に麦饅頭を食べると、一年じゅう元気でいられること
こたえ2 八朔の節供に麦饅頭を食べて、貯えの小麦がなくなること
解説
八朔の節供に麦饅頭を食べて、貯えの小麦がなくなることです。八朔の節供には麦饅頭を作って食べ、これで小麦を食べる機会がなくなります。八朔から夜なべが始まるので、この麦饅頭を「八朔の泣き饅頭」ともいいました。
声かけ例
「麦や小麦のおやつが出てくると、ご家庭ではどういう日でしたか?」
第10問
「蟻(あり)が鯛(たい)なら芋虫(いもむし)や鯨(くじら)」。ダジャレのような言い回しです。どんなときに言う言葉でしょう?
- 1小さな物を、大きな物に見せかけて自慢するとき
- 2ささいなことで大さわぎする人を、笑うとき
- 3「ありがとう」と言われて、照れ隠しに冗談で返すとき
こたえ3 「ありがとう」と言われて、照れ隠しに冗談で返すとき
解説
「ありがとう」と言われて、照れ隠しに冗談で返すときです。「蟻が鯛」は、発音が「ありがたい」と同じなので、こう言いました。『岩波ことわざ辞典』にある言い回しです。
声かけ例
「お礼を言い合うときの、ご近所の決まり文句には、どんなものがありましたか?」
出典: 「蟻(あり)が十(とお)なら、芋虫しゃ二十(はたち)」とは、どういう意味の言葉か。(レファレンス協同データベース/国立国会図書館)
声かけ例の使い方
正解を言ったあとに、そのまま読み上げてください。答え合わせで終わらせず、その場の会話につなげるための一言です。 知識を問い直すのではなく、その方の経験を聞く形にしてあります。正解・不正解には触れないので、外した方にも同じように聞けます。
このサイトのクイズは、脳トレや会話のきっかけとして使うものです。認知症の予防や治療の効果をうたうものではありません。